病院内の看護師、理学療法士や作業療法士や言語聴覚士、検査技師や相談員など色んな職種とうまく連携しながら業務できていますか?「give & take 」とか「持ちつ持たれつ」何て言うけど、そんなことでは連携なんてできませんってことを書いてみた。
スポンサー広告
うまく機能しない連携
「連携」することが重要だってことは医療業界では常識でしょう。だけど、色んなところで「連携、連携」ってうるさいほど言われているし、研修会もあちこちで開催されている。
昔からずーっと言われているのに、いまだに「連携、連携」って言われているってことは、
- 連携がいつまでたってもできない
- ホントは連携って大事ではない
のどちらかだと思う。本当に大事で重要で必要なことならもっと連携が推進されていてもいいはずだ。
50年くらい前、「老人の褥創は乾燥させる方がよい」といってドライヤーで乾かしたりしていた時代があった。でも2014年の現在そんなことをしている施設や病院はない。正しい褥創への対応の知識と技術が普及したからだ。
それに比べると、連携って言うのはいつも言われている、何年たっても言われているのに普及しないから、
ホントに大事なのかな
って考えてしまう。
その原因の根本は
- give & take
- もちつもたれつ
って言う考え方をしている人があまりにも多いからだと思う。このように考えている限り、いつまでたっても連携なんて進まない。
give & takeという発想が間違い
他の人のために何かしたら見返りを求めたくなる、求めるまではいかなくても、ちょっと相手に期待したりする。それがgive&take的な考え方だろう。
作業療法士のために看護師が何か協力して、連携してあげたら、看護師は、この次は作業療法士も協力してくれてきっとうまく連携してくれるはず。私のために何かしてくれる。
こんな風にみんな考えているから連携なんて進まないんだ。
実際の業務はこんな風には進まない。
- 他部署に連絡したけど返事がない
- リハビリのスタッフはいつも自主トレを病棟でしてほしいと看護師に依頼する
- リハスタッフに介助方法をたずねたけど教えてもらえない
実際の連携って言うのはこんな風にうまくいかないことの方が多い。だから、最初のうちはみんな頑張っているんだけど、だんだん尻すぼみになっていって、連携は形骸化する。
業務のシステムも違うから仕方がない部分もあったりするんだけどね。
そもそも
連携にgive&takeを期待していることが間違いなんです
連携でgive&takeを期待したり、求めたりするってことはスタッフ間の信頼関係や協力関係を深めたりするのには効果的だと思います。だけど、連携がスムースに進んで最も利益を受けることになるのはスタッフではなく、患者さんや利用者さんなんですよ。そこをきちんと押さえておかないといけない。
連携の利益は患者さんのためにある
スタッフの感情や損得勘定だけで、連携を進めるのは不可能。とくに、
- 看護部の協力に比べてリハビリは何もしてくれない
みたいなどっちが多く協力しているのかっていうような損得勘定がある限り連携は絶対に進まない。
連携の結果生まれる相乗効果による利益はすべて患者さんや利用者さんに還元されるべきものなんです。だけど、それがいつの間にかスタッフに還元されることを期待してしまうことが連携を阻害しています。
- 多職種連携
- 部署間連携
- 院内連携
- 法人内連携
- 病-介連携
などなど〇〇連携っていう言葉は山のようにありますが、その連携がスムースに行われたり実践されたりする結果、その利益がもたらされるのはサービスを利用している患者さんであったり利用者さんであったりするのが連携の基本なんです。
分かってはいるんだけど・・・
そうはいっても、ここに書いているのはきれいごとだってことはわかっています。
利益が利用者さんや患者さんのためにあるとはいっても、連携を実践しているのは現場のスタッフ。
現場のスタッフ同士の信頼感がなければ多職種連携なんて進まない。
だから、せめて give&take っていう考え方ではなく
give give give give give give give give give give & take
くらいのつもりで取り組んでいただければいいんじゃないかな。give10回くらいで1回くらいのtake が得られる。これくらいの気持ちでいると連携もいい感じになると思うんだけどね。
看護師求人紹介 【ナース人材バンク】
(スポンサー広告)
コメントを残す