2015年に介護報酬の改定があり、2016年に診療報酬の改定がありました。そして2018年は同時改定の年となっています。ここ数年リハビリテーションを取り巻く環境は大きく変わっています。2025年くらいまではいろんなことが変わっていく、ある意味過渡期なんですよねリハビリテーション業界は。
回復期リハビリテーション病棟の看護師さんも最近のリハビリテーションを取り巻く環境について知っておいてほしいと思うから書いてみます。
リハビリテーションの方向性
詳細は下記のコラムをご覧ください
- 厚労省の考え方と現場のリハスタッフとの考え方のギャップ大きそうだな、大丈夫か?(1)厚労省の考え方の整理」
⇒https://note.mu/yamada_ot/n/n6d58400d4d2e
要約しますと、リハビリテーションの概念としてはICFで表現されている「心身機能」「活動」「参加」に対してアプローチするものなのです。
しかしながら、回復期リハ病院を中心とした病院リハビリテーションにおいては心身機能に偏重したリハビリテーションが実践されています。ここで言う心身機能に偏重したリハビリテーションというのは
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が患者さんに触ったりもんだり動かしたりしながら行っているマンツーマンのリハビリテーションです。
患者さんはやがて在宅に戻ることが目標です。
在宅に戻れば、歩く前に体をほぐしてくれる理学療法士はいません。いつでも自分の力で動かなくてはなりません。
それなのに病院のリハビリでは、ずっとマンツーマンでリハビリをします。やがてセラピストの手が離れるということを考慮した関わりがほとんどないのです。
2018年同時改定に向けた厚労省の会議においてもこのような資料が提出されています。
ちょっと字が小さいけど、下の方の赤字のところはめちゃくちゃ大事なことです。
この図で示されているのは、今のように病院のリハビリテーションで実践されているような心身機能だけへの関わりはリハビリテーションとしては不十分だということです。
病棟ナースの役割
先日のコラムでも書きましたが、「活動」と「参加」へのアプローチということを考えると病棟の役割は大変重要なのです。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士がマンツーマンで関わらない時間の過ごし方が、やがて退院してからの在宅での過ごし方につながってきます。
そうして、本来であれば病棟において理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は触らないリハビリテーションも実践すべきなのです。
- 触らなくてもリハビリテーションは実践できる!⇒https://note.mu/yamada_ot/n/nfc489f644e6f
- 【活動と参加へのアプローチ】 病院セラピストがやらなければ、誰がするの?
⇒https://note.mu/yamada_ot/n/n8f3e347a5ea9
病棟看護師と担当セラピストが病棟で触らないリハビリテーションを日頃から実践することが出来れば、退院後の生活に対しての患者さんの漠然とした不安は軽減するはずなんです。
活動と参加へのシフト
2017年10月現在、回復期リハ病院の看護師さんが、「活動」と「参加」への変化をご存じなくてもやむをえません。
しかし、同僚であるリハ専門職が「活動と参加」のことを知らない、もしくは取り組みを行っていないというのはかなり問題です。
退院を目指して入院リハビリテーションを展開しているはずなのに、退院後の生活を見越した関わりをセラピストが行っていないのは大きな間違いなのです。
そうして、退院後の生活では身近にリハビリテーション専門職は存在しないのです。
だからこそ、病棟生活のあり方が退院後の生活に大きな影響を与えます。
先日の記事
回復期リハ病棟での看護師長さんの役割(1)病棟ライフを一考する
でも書いたように、師長さんを中心にして病棟生活の改革を進める必要があるのです。
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