先日看護師の嫁さんから、「3年目程度の看護師相手に研修することになった、どんな話をすればよいと思う?」って相談された。若手や新人セラピストを育成する研修会講師をしている立場でもあり、作業療法士として後輩指導をした経験もふくめて、若手ナースに指導すべきことを考えたので、書いてみた。
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3年目ナースのレベル
そもそも3年目ナースに何を求めるのか?
っていうのは病院や施設によっても到達すべき目標は異なっていると思う。それでもあえて、3年目に求めていることを書くとすると
- 指示がなくても日常業務をこなすことができる
- 報告・連絡・相談(ホウレンソウ)がきっちりとできる
この二つになる。
「えっ!こんな基本的なことでいいの?」ってことを言われそうですが、この2つをきっちりとできることが3年目程度に対して求められることじゃあないのかな。看護技術の細かな手技っていうのは、勤務する領域によっても異なるしね。基本的に3年目程度にきっちりとこなしてほしいのはこの2つだと思う。
リハビリに関わる理学療法士や作業療法士、言語聴覚士にも私ならこのレベルを求めている。
もう少し付け加えるなら
- 自分の行っていることを、その目的や内容をきちんと新人に説明することができる
ってことかな。
行動することができても、その目的や内容を説明することのできない若手は多い。目的や内容をしっかりと説明できるっていうことは、自分の行っている行為をきちんと把握できていて、意味を分かって実践できているってことなんだ。
報告・連絡・相談のレベル
新人と違って、報告・連絡・相談のレベルも違うのが3年目だ。
当然ながら新人と違って、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)の中身が違っていて当たり前なんだ。
報告すべきことが何であるのかを理解しているのが3年目。
何を報告すべきかわからないのが新人ナース。
だから、何でもかんでも方向付けしているような3年目ナースって言うのはイマイチってことだ。
必要のことを適切な相手に漏れなく報告できることが3年目のレベルでしょう。ある程度の判断力が身に付いてきているってことです。
自分のやっていることを説明できる能力
簡単なようで難しいのがこれだ。
看護学生相手でもかまわないし、新人の看護師相手でもかまわないから、きちんと自分の行っている業務の
- 手順や段取り
- 必要物品
- 目的
なんかを、きちんと説明することが出来るかどうかだ。
マニュアル的な説明なら、話すよりマニュアル見せた方が業務的には効率的だ。
そうではなく、相手のレベルに合わせて相手が理解できるように説明することのできる能力が身に付いているかどうかだ。
専門的な業務ではなくて、普段行っている業務の説明でよいからきちんと行えているどうかを確認してみてほしい。
相手が理解できるように説明することは、けっこう難しいもんなんですよ。だから、専門的な業務ではなくて日常的な業務の説明をできるのは3年目位なんだと考えている。
自分の行っている業務のことをきちんと理解していれば説明はできるはずなんだ。
回復期リハビリテーション病棟の場合
嫁さんは回復期リハビリテーション病棟の看護師で、私は作業療法士なので回復期リハビリテーション病棟の看護師向けにもう少し書いてみる。
介助の手順や方法
- 片麻痺患者さんの更衣の手順
- 一緒に転倒しないための移乗動作の注意すべきポイント
普段やっている、更衣の介助や移乗動作なんかも、こんな視点できちんと新人ナースに説明することが出来る3年目看護師はどれくらいいるのでしょうか?
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の若手スタッフでさえきちんと説明することが出来るかどうかはあやしい。
でも
なんとなくやっている
っていうような業務のやり方が実は一番危険なんだ。
意味を理解して行動していれば、応用も出来るけど、見よう見まねでやっていると失敗しやすい。
きちんと理解して説明できるって言うのはこういう説明をきちんと出来るけどってことだと思います。
あなたはできていますか?
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