リハビリテーションといえば理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の仕事だって思っている看護師さんも多いと思います。他の記事でも書いていますが、看護師がリハビリテーションを実施しても法的にはまったく問題ではありませんし、看護師さんもリハビリに積極的に参加すべきなんですよ。看護師がリハビリテーション看護を実践できれば、患者さんのADLは改善するんですよね。
※2017年10月28日に追記
患者さんを観察するってこと
目で見て観察できることって言うのは、誰が見ても同じはず。。極端な話、同じ患者さんを観察したときに得られる情報量というものは、基本的に同じはずなんです。
だけどセラピストでも看護師さんでも「観察」から得られる情報量は人によって違う。
経験や能力の差ですよね。
同じ状態の患者さんを観察するなら、同じ内容が観察できるのが普通で、観察の内容に差が出るということは観察の仕方やその人の観察する能力に差があるということです。
だから、観察から得られた多くの情報を疾患や病態と結び付けて考えることができるのが看護師さんの強みです。
たとえば、
食事中にいつまでも咀嚼している患者さんがいたとしましょう
経験や知識がなければ
- 咀嚼に時間がかかっているなあ
くらいのことしかその状況を見て思いつかないのではないでしょうか?
作業療法士の私やベテラン看護師さんなら
- 咀嚼力が弱いのか?
- 嚥下能力が低下しているのでは?
- 咀嚼力に食事形態がマッチしないのか?
- 今日はいつもより体調悪いのかな?
など同じ場面を見ても、その人の疾患や病状と合わせて考えることが看護師の役割として重要なのです。
観察するってことは評価なんですよ
だから、しっかり観察できるってことは観察に基づいた対応ができるということ。
看護師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士というのは、養成過程において生理学とか解剖学とか、脳の機能とか、医学的な知識を学ぶ。
目の前で観察した患者さんの情報を、その医学的知識と結びつけて考えて対応策をひねり出すことができるのが、看護師やリハビリテーションスタッフなんですよ。
観察で得られた情報からいろいろと考える
観察以外で得られた情報も、リハビリテーション看護には役に立ちます。しかし、脳血管疾患などを中心にリハビリテーションに積極的にかかわる時期の患者さんというのは、病状の安定している患者さんが多いので、多くのデータも役に立ちますが、観察という評価手段も役に立つのです。
考えて行動することができる人材なのが、看護師さんなんですよ。
リハビリテーション看護って言うのは考えること
点滴、薬などと異なって、リハビリテーションというのは即時的に何か効果が表れるというものではないのです。
脳血管障害だと、脳の死滅してしまった神経回路は回復することがありません。
だから、新しい動きや動作を脳に新たに学習してもらう必要があるのです。それには、時間がかかりますし、日常的にかかわっていく必要が生じます。
リハビリテーション専門職や、看護師さんの日常的なかかわり方が患者さんの脳に影響を与えるのです。そのためには、どのような関わり方をすべきかということを考えながら適切に関わる必要があります。
リハビリテーションって言うのは 考えること なんです。
てきとうに関わっていては患者さんの改善はあり得ません。考えるからこそ効果的な改善を示すのです。
患者さんから得られた情報で、ADLに対しての支援の仕方を工夫する、関わり方を変える、そのような努力をする必要があります。
観察を中心にして得られた情報からあなたがどのようにかかわるかを、疾患や病状と結びつけて考えることこそがリハビリテーション看護の根本なのです。
変化に気づいて対応を変える
観察することに慣れてくると、動作観察がスムースにできるようになるのです。
だから、ADLの改善が少ない患者さんであっても、変化の兆しを見抜くことで支援の方法を変えることができるようになるのです。
看護師だからこそリハビリテーションができる! まとめ
ボーっと見ているだけでは観察眼を養うことはできません。きちんと意識して観察することが大事なのです。
- 目の前の患者さんの症状と医学的知識を結びつける
- 観察で得られた情報をもとに、対応や支援方法を変える
- 患者さんの変化に気づく目を養う
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