訪問看護ステーションでのリハビリと看護の連携

あなたがお勤めの訪問看護ステーションはリハビリがメインですか?それとも看護がメインですか?
2017年10月22日に追記しました。

看護師さんもあまり知らないことですが、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士等のリハビリテーション職種は、開業権がありません。保険適用される事業所をリハビリ職種だけでは開業できないのです。

看護師は訪問看護ステーションと言う形態で、看護師が独立して開業することができます。歴史的には色々な経過があるのでしょうが、今のところそうなっています。

所長は看護師それともセラピスト?

法的には訪問看護ステーションの管理者は、基本的には看護師さんです。特定の条件のもと、他職種が管理者になることもてきるが基本的には看護師。

2017年10月現在で、私は複数のステーションを掛け持ち勤務しているフリーの作業療法士。看護師のみでセラピストは非常勤の私が週1回だけ勤務しているというステーションもあれば、複数のセラピストが勤務しているステーション、所長は作業療法士というステーション、小児領域の訪問が多いステーションなど様々なステーションに勤務しています。

看護師が中心となっているステーションは、実に様々な利用者さんがいる。リハビリの対象ではない方や末期ガンの方等も多い。状態の不安定な方や、終末期の方もいるので、利用期間は短い傾向がある。

リハビリメインのステーションは、状態の安定している利用者さんが多く、利用期間も長くなる傾向があります。

所長がリハビリ職のステーション

あるステーションの管理者(看護師)に聞いた話なんですが、

「リハビリメインのステーションで、管理者は看護師なんだけど所長やオーナーがリハビリ職のステーションの場合、同じ事業所の看護とリハビリの連携がうまく言ってないことが多いみたい」

って言うじゃあないですか、ちょっと耳を疑いました。ちょっと話を整理してみると

所長やオーナーがリハビリ職のステーションの場合、必然的にリハビリスタッフが多くなり看護師の人数はそれよりも少ない場合が多い。職員に占める看護師の人数が少ないために事業所内での発言力が弱くなる。

リハビリメインの利用者さんというのは一般的には状態が安定している場合が多く、看護師さんの関わりが積極的でなくても大丈夫なケースが多い。そうなると、看護師メインで訪問に回るケースが少なくなってしまい、看護師さんの実績を上げられない。

その事業所にはその事業所なりの、事情はあるのでしょうが、リハビリと看護はしっかりと連携すべきです。そのことを分かっていない、リハビリ系の所長がいるという話にショックでした。

看護師との連携

作業療法士の筆者が勤務している非常勤先のステーション、そこは看護師が中心の職場です。利用者さんに何かあれば、すぐに看護師が飛んでくる。作業療法士の私にとっては非常に安心感がある。私もリハビリで訪問中に何度か管理者に来てもらってヘルプしてもらったことがある。

また、この職場ではリハビリは週一回私が勤務しているだけなので、私が訪問で関わるケースには限界がある。そこで、空き時間があれば、リハビリ担当ではない看護師のみの訪問ケースに同行訪問している。看護師と同行訪問して、ケースの評価をして看護師が行えるリハビリテーションについて助言している。

また、新規利用者さんのカルテにはなるべく目を通して、評価すべきかどうかを管理者と相談している。リハスタッフが少ない訪問看護ステーションであっても、看護師と協力すれば多くのケースに対して支援することができるのである。

バラバラでも仕事はできるけど、地域では役に立たない

これまでの歴史的な流れのなかで、訪問看護ステーションにおけるリハビリテーションと看護の連携や協力の歴史は浅い。実際に、訪問の現場においても同じ訪問看護ステーションで勤務しているにもかかわらず、まったく連携していないステーションもあると聞く。バラバラであっても確かに仕事はできる。

でも、地域には実に様々な状態の利用者さんがいる。それに対応するには、リハビリテーションと看護の連携といいますか、コラボレーションが不可欠だと思う。両方そろってアプローチするからこそQOLが向上する。

どちらか一方のみでは、評価の視点が限定されサービスの質を高めることができないのである。複数の職種が連携するのが地域でのアプローチの醍醐味ではないでしょうか?

看護師とリハビリの連携を深めるために

まず、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ職の業務内容についてきちんと看護師さんに理解してもらう必要があります。

看護師の業務の理解をリハビリスタッフが深めることも必要ですが、理学療法士や作業療法士などのスタッフが訪問でどのような支援ができるのかってことを、きちんと看護師さんに理解してもらう必要があります。

看護師さんがメインの訪問看護ステーションでは、ぜひ理学療法士や作業療法士のスタッフの訪問に同行していただき、リハビリって言うものが何をしているのかを知ってほしいと思います。

そのうえで、お互いが補い合える業務を見つける必要があります。

それぞれがそれぞれの職種でバラバラなことをやっていてはQOLの向上に対して遠回りになってしまいます。

連携を深めるからこそ、短期間で成果を上げることができるのではないでしょうか?

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